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[686] MJパイヤール社製マンドリン・フォーマット Date:2017-09-02 (Sat) <URL>
また気になるマンドリン・フォーマットの大きなオルゴールがオークションに出ています。場所はアメリカの東海岸ノースカロライナ州ヒルズボローという人口7,000人弱の小さな町に在るオークション・ハウスで、2017/9/16開催予定です。

MJパイヤール社製で櫛歯が200本、シリンダーの長さは52p。専用の立派な机が付属していますが、インターチェンジアブルではないので抽斗は空っぽです。寸法は高93px幅102px奥行52p(多分机込みのサイズ)、ケースに年相応の傷みが見られますが修理の必要はないでしょう。珍しいことに櫛歯の根元に6曲、20プス1/2(pauces≒インチ)≒52p、36 lignes≒81o(フランスの時計業界での長さの単位、シリンダーの直径かな?)、オールドイングリッシュ書体で多分Mandoline Quatuor Expressive、スクリプト書体の不明な文字列、サン・クロワ(生産地)、スイスと彫り込まれています。

異様に余白が広いチューン・シートはパイヤール社が良く使っていたものですが、端っこが破損、変な筋状の焼けが入っています。曲は当時流行っていて今では演奏の機会が少ないオペラの一節でしょう。

多分マンドリンのような素晴らしい演奏を聞かせてくれることでしょう。スタート価格は1,000ドル≒11万円ですが、オークション終盤の30秒ほどで暴騰することでしょう。もし落としても机の嵩が張るので運賃がとてつもなくかかりそうです。残念ながらこれは見送り。

こんな音が期待できます。 
http://www.youtube.com/watch?v=ypzlI4vGNEs

[685] 残念なオルゴール Date:2017-08-27 (Sun) <URL>
残念なオルゴールがオークションに出ています。

写真1( http://kodemari.net/img3/p573 )はメルモード・フレール社製インターチェンジアブル・シリンダー・オルゴール。シリンダーの長さは不明、無いのだから。とても美しい箱は幅が115pもある巨大なものです。シリンダーが1本も付属していないために価格はたったの500ドル≒6万円弱。もしまともなシリンダー(市場で発見するのは至難)が6本ぐらい付属しておれば500万円でも安いでしょう。

写真2( http://kodemari.net/img3/p574 )はニコル・フレール社製初期のキーワインド、シリンダーの長さは33p、ケースの幅は52pもあります。写真でご覧のように櫛歯の半数近くが折れていて、残った櫛歯も酷い錆で折れそう、ケースの底が腐朽しています。この素晴らしいオルゴールはどんな過酷な人生を送って来たのでしょうか。
櫛歯を新たに作らねばならないでしょう。チューン・シートが失われていて曲名が不明。櫛歯の調律を求めるのは、このような酷い状態ではほとんど不可能。価格は80£≒12,000円と不調で不落札でした。

写真3( http://kodemari.net/img3/p575 )はありふれたレジーナ社製15インチのダブルコーム。しかしスプリング・モーターのハウジングに変な錆が見受けられ、買うのを躊躇しています。ただの経年による錆だと問題ないのですが、錆の本当の原因が不明。スタート価格は250ドル≒30,000円と格安。

[684] アメリカとイギリスの機関誌 Date:2017-08-04 (Fri) <URL>
アメリカとイギリスに在るオルゴール愛好家のクラブから機関誌が同時に届きました。

アメリカのメカニカル・ミュージック誌には「故障しがちなガバナー」という題で、シリンダー・オルゴールの故障原因の大半を占めているガバナー(写真の左側)について、構造、調整、修理、潤滑等を詳しく述べています。古いシリンダー・オルゴールはゼンマイを巻き上げてスタート・レバーを引いても、高速回転しなければいけないガバナーが渋って動き始めないことがよく起こります。この記事は真面目に精読して、できれば翻訳しなければならないのかなと思います。

イギリスのザ・ミュージックボックス誌にはポリフォン社製ディスク・オルゴールによく見られる櫛歯の錘(オモリ レゾネーター)のトラブルについて、その修理方法を詳しく述べています。ポリフォン社のレゾネーターは純鉛ではなくてビスマス(蒼鉛)が不純物として含まれていて、永い年月が経過すると写真の右側のように曲がって(所謂バナナ)しまい、レゾネーター同士が干渉し合って音が出なくなります。レゾネーターの総入れ替えの方法について詳しく(2号にわたって)述べられています。これも精読したい記事です。

どちらの機関誌も重点が大型の自動演奏楽器に移って行って、シリンダー・オルゴールやディスク・オルゴールの記事が少なくなっているのは残念ですが、久しぶりに優れた記事に出会いました。

[683] オルガノ・クライデ Date:2017-07-31 (Mon) <URL>
気になるオルゴールが出品されていたので、深夜から早朝にかけてオークション・サイトを覗いていました。もう資金が枯渇したので買えませんから、指を咥えてただ見てるだけです。ペイラード・ヴッシュ・フィス(Paillard Vaucher Fils)のかなり大きな作品で、チューンシートにはオルガノ・クライデ(organocleide)と書かれています。マンドリン・フォーマットのオルゴールは、マンドリンとなっている部分(6〜8音が同じ高さに調律されている)の櫛歯が中高音部だけなのですが、オルガノクライデは低音部分までマンドリン調律が延長されているものです。この個体は今夜のオークションの白眉、下記のような素晴らしい演奏が期待できます。
    http://www.youtube.com/watch?v=jA5CW_CUe0U

箱はかなり傷んでいて哀れな格好でしたが滅多に見られない逸品です。スタート価格はたったの750ドル。でも見る人は見ているもんで直ぐに7,000ドルまで急上昇して落札。バイヤーズ・プレミアム18%を加算すると8,260ドル≒950,000円、飛行機で日本まで運び、ケースの補修、ムーブメントの点検と注油、ダンパー修理などを行うと1,500,000円程度になってしまいます。

寝不足を承知で久しぶりに佳いものを見ました。就寝は午前1時! でも欲しいものが有るということは幸せなことですね。

[682] 宝塚アンティークフェア Date:2017-07-30 (Sun) <URL>
毎年近所の宝塚ホテルで開催される「宝塚アンティークフェア」に行ってきました。入口に一番近いブースで旧知の骨董屋さんがお店を開いていました。彼の専門はオルゴールだったのですが、最近はガレやドームのガラス器も取り扱うようになりました。

今回は写真のカリオペのベル付き9インチ1/2を持参されていました。一緒にディスクも持ってこられたんですが、ディスクを収めるとても珍しい円形の箱が付いてきました。修復は私も取引をしたことのあるオランダのニコ・ウィーグマンさんの工房で行われました。ケースも綺麗(ニコさんは木工は専門外)になっていたので尋ねてみると、ニコさんの親族がほとんど趣味のレベルで木工を引き受けてくれているそうです。

あと数年でこの宝塚ホテル旧館は解体されるので、あちこちを見て回っておきました。

[681] 自鳴琴62号 Date:2017-07-25 (Tue) <URL>
MBSI日本支部の機関誌「自鳴琴」第62号が完成し、今回発売のCD Vol.10と一緒に皆さんのお手元へ発送できました。写真で見られるように、結構大量で重い。もう一人で郵便局まで運ぶのは無理なので集荷してもらいました。

今回は都合で春号が欠号となり2017/1〜6の6カ月分の記事が集まりました。私が書いた翻訳記事「レジーナ社」を加えると76ページになってしまい予定していたページ数を遥かに超えてしまいました。せっかく私が間に合わせようとして必死で作った18ページ分の記事ですが、夏枯れ必至の2017/7〜9夏号に掲載をずらせることとなりましたぁ。

[680] 混成合唱団の定期演奏会 Date:2017-07-22(Sat) <URL>
22日土曜日の話ですが、大阪城公園に在るいずみホールへアマチュア混声合唱団の定期演奏会を聞きに行きました。

演目は全てが最近の作品ばかり。歌詞のサンプルは写真のとおり、こんなのを混声合唱で歌うのだから土台無理が有ります。作曲者は律義に言葉に一音一音ごとに音符を付けています。そのため歌がやたらと長くなって、聴衆はメロディーを追っかけることができません、何時になったら終わるのでしょうか? 小節ごとの区切りがもやもやと不分明。これでは歌じゃなくて政治的演説もしくはプロパガンダ。

作詞した詩人の怠慢もしくは未熟に由来するものでしょうか。作曲家はもっと強く作詞家に要求を出すべきでしょう。学校で何を勉強してきたのでしょうか。音楽としてメロディーに優先順位を置かねばならないのに、喋りたいことだけを優先して、歌としての美を無視して強制的に聴かそうとしている。明治時代に音楽取調掛がイギリス民謡を輸入して、当時の第一級の詩人たちに翻訳させた「埴生の宿」のようにシンプルでいて、強く訴えかけるものが感じられません。聴いていてちっとも美を感じられないのは私だけでしょうか? 歌っている人達や企画を立てて指揮している人たちは、その出来に恥ずかしく思わないのでしょうか?

聴いていて、徐々に怒りの感情がこみあげてくるのは、芸術を聴いているのに少しも美を感じることが出来ないからでしょう。

[679] 宝塚東公民館で演奏会 Date:2017-07-22 (Sat) <URL>
昨日の話なんですが宝塚市東公民館で盲人の方の為のデイサービスとして、オルゴールの演奏会をやってきました。建物はバブルの直前に竣工したもので、中に入ると3階を通して天窓までの吹き抜けが有りとても立派でした。会場は3階に在る集会室で50名ぐらい入りそう。

13:00に演奏会開始予定で下が、その前に昼食を兼ねての蕎麦打ち教室をやっていました。参加されたのは15名ぐらいの盲人の方と、同数の付添のボランティアの方たちです。最初の内にブラームスの子守唄を鳴らしたのがまずかったのか、半数ほどの方が気持ちよさそうに、こっくりこっくりと居眠でした。

終わってからスタッフの皆さんがオルゴールの積込と、家での荷降ろしを手伝ってくれました。スタッフの方々が帰ってしまうとモーレツな眠気、ちょっと横になったら一時間近く眠りこんでしまいました。どうも歳のせいなんでしょうか、演奏会の後でこんなに疲労感があったのは初めてです。後片付けがモー大変。パソコンに触れる余裕もなく9時には寝てしまいました。

[678] CD Vol.10 Date:2017-07-02 (Sun) <URL>
私が所属しているオルゴールの愛好家団体「MBSI日本支部」が「アンティーク・オルゴールの魅力」と題したCDを販売しています。2007年10月にVol.1を出し、今回はVol.10(写真)になりました。編集を担当しているM氏は、これで一区切りというわけで次の発行予定は立っておりません。

録音ソースはMBSI日本支部会員の持つ個人コレクションからですので、とんでもない珍品とか極端に高価な初期の宝飾品オルゴールは収録できませんでした。代表的なディスク・オルゴールとシリンダー・オルゴールは網羅出来たと思います。ハプスブルグ王家の支配していた地域で作られていたウインナ・ボックス(100年以上も設計を変えずに作られていた)とかフルオーケストラ・ボックス(音楽としてはあまり優れていない)も収録されていません。いくつかの心残りを残していますが、次の代の編集者が何とかしてくれることでしょう。

今回は私が持っているアンティークのディスク・オルゴール3台全部(エロイカ、ポリフォン24インチ、レジーナ15インチ)とシリンダー・オルゴール4台の中から2台(デュコマン・ジロゥとブレモン)が初出演しました。CD編集担当のM氏は同じ曲で別の会社(レジーナ社とクライテリオン社)が作ったディスクを同じレジーナ社製オルゴールを使って聴き比べという面白い企画を実現してくれました。

今回は会員のY氏が持っている珍しいトロバドァ(Troubadour)とパーフェクション(Perfection)も収録されています。私はアンティーク・オルゴールのCDを200種類以上持っていますが、パーフェクションは聴いたことが有りません。ムーブメントが本調子ではないのですが、CDで聴けるのは世界でこれだけでしょう。

私が著作権を持っている部分を紹介しましょう。
エロイカによる「静かな湖畔」(Calm is the Sea)
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/ser08010f.m3u

レジーナ15インチによる魔笛
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/r1510015f.m3u

ポリフォン24インチによるメサイアよりComfort ye, My People
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/p2440201f.m3u

デュコマン・ジロゥのラ・ファヴォリータ
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DG203.m3u

ブレモンのマルタよりアリア Lorsqu' a mes yeux
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB01.m3u

[677] オルガニートのお客様 Date:2017-06-17 (Sat) <URL>
今日はオルゴールのお客が3名来られました、家に残っていた3台(自家用の1台も含むのオルガニート20を全部買っていかれました。

お客様の100歳を超えるお父様が近くの病院に入院されてるのですが、ほとんど意識が無いそうです。所が先日、お友達のオルガニート20を使って讃美歌「いつくしみふかき」を病床で鳴らして聴いてもらいました。そうするとお父様は意識が無いはずなのに、涙を流して喜ばれたそうです。聴覚だけは残っていたのでしょう。

それで急遽我が家に来られてオルガニート20を1台(自家用なのに)お買い上げ。ついでに曲目リスト(200曲以上)とアニーローリーが記録されたカードと穴開け用パンチもお持ち帰り。リストを良~く見て選曲し、注文されることでしょう。

どうもオルガニートは死の床に在る人とご縁が有りそうです。2016/3/20の日記をご覧ください。何せ20音しかないので、メロディーをはっきりと伝えるからでしょうか。単純な音楽はとても強い力を放っていますもん。

それではこれから深夜までCD製造と機関誌編集に没頭します。

[676] オルゴールの演奏会 Date:2017-06-03 (Sat)
昨日の話ですがオルゴールの演奏会を、大阪府豊中市にある介護老人保健施設で行いました。お年寄り対象なので日本の歌とか明治時代に日本へ輸入された文部省唱歌などが中心です。でもオルゴール用のディスクはたくさん持っていないので、紙テープで演奏する小さなオルガニートにも代役の一部を務めてもらうことにしました。

少し迷って間違って裏口に到着。正面玄関まで到着のやり直てし、約束の時刻より15分前。会場に入るともう皆さんカラオケを見ながらお待ちかね、大急ぎでアンティークオルゴールを4台、オルガニートを2台、アンプとコンタクトマイク、共鳴箱をセットアップ。こんなに急いだのは初めてです。

皆さんは一人で外出できないので、結構珍しがられていました。与えられたのは1時間、それでなんか・・・・汗を拭きふきバタバタとせわしげな演奏会で、写真を撮る余裕は全く有りませんでした。

[675] レジーナ社製50型の到着 Date:2017-05-22 (Mon) <URL>
2017/4/3にアメリカのミズーリ州で行われたオークション(4/3の日記1141参照)で落札したレジーナ社製50型ディスク・オルゴールが船便でやっと届きました。

銘板の製造番号は5001198で、ディスク・オルゴール最末期(おそらく1904〜05年製造)の製品です。

さっそく開梱してテスト演奏。私が持っているレジーナ社製で同じ規格のディスクを使う9型(1898年製26125)と比べると、音量がかなり大きいように感じました。残念なことにディスクが1枚しか付属していませんでしたが、最もありふれた機種なのでディスクの入手は容易です。茶色のケースは再塗装されたようで、内側の赤いマホガニー色と違っているように感じます。演奏速度の調整が出来るムーブメントは110年分の油と黒い汚れが付いていましたが機能的には問題なし。2〜3日中に依頼者の許へ出荷予定です。

今回は初めて費用のかからないと思われる船便を使用、これはアメリカに在る船会社の代理店と連絡が取れたためです。
4/3  落札。
4/4  Paypal経由でオルゴール代金と買手側手数料を送金。
4/8  Paypal経由で輸出梱包料と船会社の代理店までの運送料を送金。
4/16 Bai Chai Bridgeという船にコンテナ混載で積込。梱包込みの重量45kg。
5/8  神戸港へ入港。
5/18 通関。珍しい品物なのか税関で検査。
5/22 私が膝を痛めているために、代理店に神戸港から自宅まで配達を依頼。

今回は税関の検査料1万9千円(不運、普通は検査しない)と神戸港から自宅まで配送料3万円(膝代)が余分にかかってしまい、航空便(2016年7月Fedexの実績)よりもかなり高くなってしまいました。

[674] 関西学院大学マンドリンクラブ Date:2017-05-21 (Sun) <URL>
昨日の話ですが下宿している女子学生さんが所属している関西学院大学マンドリンクラブの演奏会を聴いてきました。今回は創部100周年ということで、配られたプログラムには100年間のクラブの歩みが詳しく書かれていました。

第1部は現役生が演奏するチマローザのオーボエ協奏曲ハ長調より序奏とアレグロ。ハスラーとプレトリウスのフランス宮廷舞曲。
第2部はオスカー・ワイルドの作品に基づいて大栗氏が作曲した「ナイチンゲールとバラ」。ソプラノとナレーションが付いたオペラの様な作品でした。
第3部は大栗氏が作曲したマンドリンオーケストラのためのシンフォニエッタ6番「土偶」。不協和音に満ちた現代音楽で私のようなGサマにとっては消化不良。

演奏はどの作品も大編成。第3部(写真)ではマンドリンが31名、マンドセロが10名、マンドラが18名、ギターが23名、コントラバスが6名、指揮者を入れると実に89名。

マンドリンはギターと同じようにソロが基本と思っていましたので、このような複雑な大編成は驚きでした。第2部と第3部の作曲者である大栗氏が1957年に技術顧問に就任した頃、イタリア・オリジナル曲中心からオーケストラ編曲中心へ方向転換したようです。

最後にクラブから今までに支援に対する謝辞のバックに演奏された讃美歌「かみともにいまして」が良く知っているシンプルな曲のためか、最も心に響きました。

[673] オーストリアからの書籍 Date:2017-05-07 (Sun) <URL>
オーストリアの楽器博物館へ注文していた本「プラハとウイーンのオルゴール」"Spielwerke aus Prag und Wien"が届きました。学芸員のヘルムート・コヴァ氏著でサイズは21cm x 30p、235ページ、フルカラーでソフトカバー、価格は送料込みで103.6ユーロ≒12,000円。タイトルからわかるように残念ながらドイツ語で記述されています。英語は裏表紙の宣伝文句だけ。

チェコのプラハやオーストリアのウイーンで作られたオルゴールはスイス製とは逆に低音側の櫛歯が右側、ガバナーの左隣に位置するという特徴を持つウインナ・スタイルと呼ばれるムーヴメントのデザインでした。ムーヴメントは主として置き時計(Austrian Mantle Clock)、ミュージカル・タブロー(風景の一部に時計台等が描かれた油絵)、手芸用バスケットなどに組み込まれました。スタート・ストップや曲目変更はムーヴメントの底を通っている紐(コード)によって操作されるものが多かったようです。

スイスとは異なる設計にしなければならなかったのは当時のヨーロッパの政治状勢に起因するものがありました。1815年にウイーン条約が結ばれスイスの中立が保障されましたが、同時にスイスからハプスブルグ家が支配するオーストリア・ハンガリー帝国に対する禁輸措置が講じられました。オーストリア・ハンガリー帝国で販売されるオルゴールは部品も含めてスイス製と間違われてはいけない、つまり一見してスイス製とは異なる外観を持っていなければならなかったためです。

ウインナ・スタイルのムーヴメントはずっと何の変化もなく100年近くもの間標準設計のままで生産が続けられました。そのため革新を続けたスイス製オルゴールに対して競争力を失い、次いでドイツ製のディスク・オルゴールにノックアウトされて衰微していきました。

[672] 気になるオルゴールが3台も! Date:2017-05-06 (Sat)
気になるオルゴールが3台もオークションに出ています。

写真1 http://kodemari.net/img3/p560 はオルゴールが組み込まれたプラキシノスコ−プで、ウイキペディアによると「プラキシノスコープ(Praxinoscope)は、回転のぞき絵(ゾートロープ)の進化したアニメーション機器の一種で、1877年フランスのエミール・レイノーが発明。ゾートロープと同様、円筒の内側に少しずつ変化する絵を並べて描いておく。円筒を回転させると、鏡に写る絵が次々に入れ替わり、あたかも動いているかのように見える。」日本では同じようなオルゴールが名村さんの博物館に収蔵されていました。動画で見ることが出来ます、1:42辺りからの縄跳びの動画が綺麗に撮れています。
http://www.youtube.com/watch?v=WI6zsHPf8As
オークションに出ている個体はおそらく故障していると思いますが、構造は簡単なので容易に修理できると思います。でも5/21開催なのにビッドが6件も入っています。これは終盤戦で荒れそう。でもオルゴールは小さなベル付きなので、音楽は大したことないと思います。

写真2 http://kodemari.net/img3/p561 はやや小ぶりなオーバーチュア・ボックス、名高い名工のデュコマン・ジロゥ製。箱の装飾も凝っていますが、中身は素晴らしいものと思います。少なくとも10,000ドルが普通の価格ですが、今のところたったの1,000ドル。これも終盤戦の15秒程は荒れることでしょう。私たちの様なビンボー・コレクターには手が届きません。

写真3 http://kodemari.net/img3/p562 はレジーナ社製6型、フォールディング・トップと呼ばれるオルゴール。直径が68pもある巨大なディスクを回すでっかいオルゴールで素晴らしい低音が期待できますが、エスティメイト(落札予想価格)はたったの2,000〜3,000ドルと超弱気。ただし箱は傷だらけで、櫛歯が2本折れている。ディスクは7枚しか付いていない。これなら私でも狙えるかも、5/20のオークションに向けて読者のみなさんのオーラと念力で応援してください。

[671] オークション負けました Date:2017-04-30 (Sun)
楽しみにしていたオークション負けましたぁ。敗軍の大将が語る愚痴です。写真1 http://kodemari.net/img3/p558)は今回負けて悔しいデュコマン・ジロゥ製11969で1838年頃の作品、写真2 http://kodemari.net/img3/p559)は2016/7/15に見逃したメテーァ製1113で1850年頃の作品、写真3 http://kodemari.net/img3/p505)は同じ日に負けたフレール・ニコル製で1820〜30年頃の作品。写真2と3の詳細は2016/7/16の日記を参照してください。3台とも初期型のオルゴールで、箱の外観は粗末ですがコストダウンを考えないで贅沢に編曲された曲が4曲だけ組み込まれています。優れた初期型はこのオークション・サイトで2年間(総数で数百台)にこの3台(ついでに3台とも故障で動かない)だけです。

オークションは日本時間で4/29の22:00に始まりました。狙うデュコマン・ジロゥ(写真1)は1193件中ロット番号463、4/30の午前3:30頃に登場。エスティメイト(落札予想)は200〜300ドル、100ドルからスタートして、25ドル刻みで上がっていきます。450ドルまで追従しましたがギブアップ。落札価格は750ドル(約9万円)になっていました。手数料24.5%と航空運賃、通関費用、点検修理費を加算すると25万円近くになってしまいます。これでもかなり安いのですが・・・・・・。少し惜しかったかな。1193件の中でオルゴール系の出品は10台、多分プロの人もチェックしていたのでしょう。

2016/7/15のオークションでは写真3のフレール・ニコルに注目していました。落札予想価格はイギリス£200〜300でしたが、こんな優れた掘出物をプロが見逃すはずが有りません。プロ同志の一騎打ちであっという間に暴騰、£2200(約33万円)で落札。私は呆れて手も出せませんでした。

その時に隣のロットで写真2のメテーァが出ているのを見逃しました。こっちは落札予想価格£800(約12万円)でしたが、実際の落札価格はたったの£260(約4万円)。おそらく写真2と写真3は同じくらい良質のオルゴールだと思うので、いまだに悔しい思いを残しています。

[670] 気になるオルゴール 6 Date:2017-04-24 (Mon) <URL>
また気になるオルゴールがオークションに出ていました。デュコマン・ジロゥ工房の製造番号11969で文献によれば1838年頃の作品です。この頃はコスト削減の嵐が襲ってきていないのんびりとした時代でした。編曲者は自分の良心に従ってコストを無視して優れた編曲を行い、メーカーも同じような姿勢で粗末な外観にも関わらず音楽的に優れたオルゴールを作っていました。

写真に見られるようにコントロールレバーが箱から直に飛び出しているとか、鍵の代わりに掛金しか付いていない、装飾の無いプレーンな箱、キーワインド、密な櫛歯と優れたオルゴールを物語っている特徴が全て完備!

ケースのサイズは23px8px11pと小振り、櫛歯は79本で全て健全、シリンダーの長さは11p。残念ながらチューン・シートが失われていて曲名と曲数がわからない。蓋が少し歪んで取り付けられている、ムーブメントが壊れていて動かないらしい、しかし原因はガバナーベ−ンの破損と、軸受となっているジュエルストーンの紛失あたりでしょう。これの修理はリピニングと比べて極めて容易。

オークションは4/29予定、全部で1194点が出品されていて、オルゴールは10点のみ。残りは絵画や食器、家具、中国美術等種々雑多。場所はアメリカのヴァージニア州クロフォードという田舎町。オルゴールの専門家は不在と思う。

スタート価格はたったの100ドル≒12,000円、エスティメイトは200〜300ドルと信じられない。オマケとしてポリフォン製のかわゆい小型ディスク・オルゴールが付いてきます。多分オークション終了間際の30秒ほどでプロ同士の一騎打ちが起こり5,000ドル以上に暴騰することでしょう。でもひょっとして〜!!! 私もライブ・オークションに参加するつもリです。

[669] アメリカのディスク・オルゴールの本 Date:2017-04-08 (Sat) <URL>
先ほど数年前にアメリカのオルゴール愛好家団体MBSIび予約注文を出していたディスク・オルゴールに関する本が4冊届きました。表題は「The Encyclopedia of Disc Music Boxes」。なぜか発行所がMBSIからAMICAというオルゴール以外の自動演奏楽器愛好家団体になっていました。印刷部数はたったの350部です!

アメリカの梱包はかなり雑ですね、段ボールにナイフを入れて自作した箱に4冊が、ダストカバー無しクッション無しの裸で入っていました。防水対策は全く無し、雨でなくて良かった、

パラパラとめくって観察、ディスク・オルゴールが販売されてた頃のパンフレットの一部分をコピーして、詳しい解説を付けたもので技術的な解説は全然ありません。著者はオルゴールの世界では有名な黄色い本「エンサイクロペディア Encyclopedia of Automatic Musical Instruments」を編集したデビッド・バウワーズ氏。黄色い本ではディスク・オルゴールの記述は155ページしかありませんが、本書は696ページに拡大され充実しています。イギリスのThe Disc Musical Boxと比べて写真の印刷品質が大変良くなっています。

メーカー毎に章分けしているのが特徴で、イギリスの本「The Disc Musical Box」と比べて写真の印刷品質が大変良くなっています。文字の大きさですが、イギリスの本は小さい活字、アメリカは大きな活字で老眼の私にとっては読みやすくなっています。

[668] レジーナ50型のオークション Date:2017-04-03 (Mon) <URL>
先月から友人からの依頼でレジーナ社製50型ディスク・オルゴールを探していましたところ、1台適当なのが見つかり今日の早朝2時半ごろから始まったオークションに参加しました。この50型のケースはサーペンタイン形と呼ばれ湾曲したデザインをしています。たくさん製造された15インチのディスク・オルゴールの中でも50型は後期に属するもので、音質も優れていて演奏速度を変えることが出来ます。

ポリフォン社製のディスク・オルゴールに見られるバナナ現象(櫛歯裏側の調律用錘が酸化して曲がり調律が狂う現象)は、このレジーナ社製では見られません。機械としての設計も改良が進んで、分解や修理を考えた優れた設計になっていました。ただし製造後100年以上経過しているので、グリスの補充、注油、各部点検、軸受のルビー交換、塗装の補修、櫛歯や金属部品の研磨等の細々とした作業が必要です。これは友人がプロのクラフトマンなので問題なし。

オークションはアメリカのミズーリ州にある町ローン・ジャックで開催、会場の様子は写真参照、参加者はパラパラですね。

結果は私の勝ち、覚悟していた金額の凡そ半分で落としました、友人も喜んでくれることでしょう。バブル全盛期に同じサイズで状態の良いオルゴールが500万円で売られていた記憶が有ります。同じ仕様のオルゴールを現代の新品で買うと定価450万円です。これから船会社と折衝して、航空便よりも遥かに安い運賃で神戸港まで運んでもらう予定です。神戸港倉庫渡しの目標価格は50万円ぐらいです。

[667] ミュージカルの初鑑賞 Date:2017-03-29 (Wed) <URL>
生まれて初めてミュージカルというものを尼崎のピッコロ・シアターで鑑賞してきました。当家に下宿して勉強している女性も出演。なにせミュージカルに関する知識が全くないので、どんな演奏会(じゃなかった観劇会)になるのかわかりませんでした。オペラみたいなものと思って出かけたんですが、似ているのは上演時間ぐらいで、内容は全く違う。ほとんどが女声で、男声はほとんど存在しなかった。今回はオーケストラピットにも観客がぎっしり、音楽は全てプロセニアムアーチにはめ込まれたでっかいスピーカーから超大音量のみ。

台詞が聴き取れず、台本も手元になかったので、劇中の所作が何を意味してるのか、スト−リーはどの辺りを進んでいるのかが全く分かりませんでした。

観客は満員御礼の大盛況、ミュージカル愛好家の層の厚さには驚きでした。私は遅く入場したので、残っていた席は最前列の右端から2番目。音は右のスピーカーからガンガン飛んで来て痛いほど耳に入ってきました。出演者がハンズフリーのマイクを装着し歌と踊りを同時にこなしていました。ほとんどが女性で男性はほんの数名。したがって若い元気な女性の声がサチュレーションを起こして耳に痛い。ドラムの低音はズンズンとステージが揺れんばかり。とにかく音や声がでかい、フォルテとフォルテッシモだけで構成された音楽。楽器はドラムセットとピアノ、エレキギターしか認識できませんでした。

柔らかい音が特徴の初期型オルゴール、中世やルネッサンス期の古楽、グレゴリオ聖歌等を愛するGさんの耳(耳鳴り併発)にはとても応えました。

[666] メルモードのチューン・シート Date:2017-03-25 (Sat) <URL>
2014年の秋にある方からインターチェンジアブル・シリンダー・オルゴールについている7本のシリンダーの曲名調査と、チューン・シート製作の依頼がありました。曲名調査は皆様のご協力で42曲中34曲が判明、勝率81%。

そこで本物のメルモード・フレール社製オルゴールから取り出したチューン・シートをスキャナーでパソコンに取り込み、曲名や番号をグラフィックソフトで除去しました。これにカリグラファー(西洋書道家)にお願いしてA4ぐらいの紙に特殊なペンで凝った書体で曲名と作曲者を筆耕してもらいました。

ワードにチューン・シートを読み込み、次いでカリグラフィを読み込み、重ねてからサイズを調整。次にカリグラフィの白色の背景を透明にして完成したのが添付写真です。以前はフリーソフトと市販のグラフィックソフトを組み合わせてややこしい手順を取っていましたが、このやり方はとても簡単。最後はレーザープリンターから厚紙に印刷して完成です。このプロジェクトは2年半もかかってしまいました、費用を請求するのが心苦しい!

オルゴール職人のおかみさんやお嬢さんがペンで書いていたチューン・シートよりもきれいに仕上がりました。オリジナルのチューン・シートはリトグラフ( 石版印刷 )という過去の技術で150年以上前に多色印刷されたもので、かなり退色していました。新品同様を狙わずに、古くて淡い味わいを残したつもりです。

[665] レジーナ社製スタイル50 Date:2017-03-23 (Thu) <URL>
アメリカで最大のオルゴールメーカーであったレジーナ社が一番数多く作ったのは15インチ半のディスクを使用するテーブル型オルゴールでした。初期型はスタイル11という簡素な標準型ケース、スタイル10という豪華版のケース、スタイル9という彫刻付のケースに収められたものが作られました。後期になるとスタイル50というサーペンタイン型ケースに収められ、スピード・レギュレーターを備えたものが作られるようになりました。最後にSPレコードを再生する機構を組み込んだレジーナフォンが作られました。

知り合いの人から「レジーナ社製15インチのオルゴール、できればサーペンタインのを入手してほしい」との依頼が有り、オークション・サイトを探していました。
最初に見つかったのはサーペンタインのケースに収められたレジーナフォン、ただしSPレコードを再生するのに必要なホーンやターンテーブルが欠品で却下。

次に見つかったのは立派なケースに収められたスタイル10、私もずいぶんカタログなどを見ていますが、これは初めての出会い! 多分プロのディーラーがこの珍品を狙っていて、オークション終了間際に急暴騰して負けることでしょう。 オークションは4/1に開催。

昨日の夜に見つけたのが写真のスタイル50、値段はとても安くてエスティメイトが800〜1200ドル+手数料18%! オークションは4/2に開催。

う〜〜ん、4/1の#10を狙うべきか、4/2の確実で安い#50を狙うべきか、とても迷うところです。

[664] レジーナ社製スタイル10 Date:2017-03-17 (Fri) <URL>
知り合いの方からレジーナ社製15インチのディスク・オルゴールを探すように頼まれていました。15インチは家庭用として1900年前後に大量に作られた規格で、いまでもオークションで常に3台ぐらいがUp されていました。ここ2カ月程ですが異常に出品が少なくなっていました。

今回見つけたのはレジーナ社製のスタイル10という型。規格は同じですが箱が高級品(蓋が凝っています)でとても珍しいものです。オマケのディスクは錆が見られるものが16枚付属、曲目はよく知らない100年以上前のアメリカン・ポップスばっかり。状態は一応演奏可能で、ダブルコームの櫛歯は写真から見る限り健全。多分グリス補充、各部清掃研磨と注油程度で快調に動くと思います。

オークションはアメリカのジョージア州アトランタで4月1日に開催予定、ロット番号は530、エスティメイト(落札予想価格)は1200〜1500ドル、スタートは800ドルと強気。落札手数料は23%なので、日本国内渡しで50万円以下を目標にチャレンジしてみましょう。でもリカット新品のディスクをイギリスから1ダース追加輸入すると、さらにプラス40万円ぐらいになってしまいます。

もし落札出来たら今回はアメリカにある日本のシッパーさん経由で、船便で時間はかかるが安く送る方法を試してみようと思います。

[663] 栗東市のみつカフェレストラン Date:2017-03-15 (Wed) <URL>
昨日の話ですが琵琶湖の南、栗東(リットウ)市にある「みつカフェレストラン」からのお招きで、オルゴールの演奏会をやってきました。年末から膝をやられていてポリフォン君がとっても重い。レジーナ15インチ、デュコマン・ジロゥ、ブレモンのマンドリン・フォーマット、小さいニコル、そしてオルガニートを積込。写真はようやく車に載せたところです。

演奏会は成功、琵琶湖を横断して栗東市にある喫茶店まで聴きに来てくれたお客さんも含めて、聴衆はお年寄りを中心に15名ぐらい。小さな喫茶店なのでこれぐらいがベストの人数、外が寒いので厚着の人が多くて、着衣が吸音材になるからです。初めてアンティーク・オルゴールを聴く方が多く、とても喜んでもらえました。自然木を活かしたお洒落なインテリアを撮影したらよかったのですが、ディスクの交換作業や説明などで写真を撮る余裕が全くありませんでした。

喫茶店のオーナーは家内が約50年前に通っていた短大の同窓生で、寮の部屋が一緒だった方だそうです。短大はミッションスクールだったのでプロテスタント教会や幼稚園の狭い世界のつながりはとても密接、私の知っている人の話がポンポンと出てきます。

[662] オークション敗退 Date:2017-03-05 (Sun) <URL>
私がいつもウォッチしているオークションサイトで、スイスのジュネーブで操業していたニコル・フレール社製の古いシリンダー・オルゴールを見つけました。ニコルのオルゴールのチューン・シートには製造番号が必ず書き込まれています、またベッド・プレートには同じ番号が刻印されています。チューン・シートに関する文献(Musical Box Tune Sheets)によれば、この個体の製造番号27852によって1849〜1850年ごろの作品ということが分かります。

この個体のゼンマイはキーによって巻き上げるようになっていて、巻上げ方式がキーからレバー式に代わっていく過渡期のものです。ケースには綺麗なマーケットリーが施されています。埃除けのガラス製内蓋は有りません。

ニコル・フレール社は1815年ごろの創業で1879年までスイスのジュネーヴで操業していました。ニコル・フレール社純正品の製造番号は凡そ48,000までです。代表者の健康悪化に伴い1880年に経営者が交代し、本社が在庫品もろともロンドンへ移転しました。その後の生産は主としてパイラード社のOEMとなったようで、製造番号は50,000からにリセットされました。27852はニコル・フレール社が利益第一主義になる前の製品で、コレクターが熱心に探しているものです。

オークションは今日(3/4)の午前1:30頃に始まり、ロット256に達したのは午前3:30頃でした。ここで不覚、目ざまし時計をセットして寝たのですが、操作ミスで鳴りませんでした! 当然結果は不戦敗。900ドルで落札されていました。日本まで運ぶとバイヤーズ・プレミアム、運賃、消費税等を加算して合計20万円弱になります。この後に日本で点検と修理を行わねばなりません。うっかりしていた負け惜しみじゃないですが、私はデュコマン・ジロゥの良いオルゴールを既に買っているので、このニコルを買う意味は特にありません。

[661] 家庭集会 Date:2017-02-28 (Mon) <URL>
家内がずっとお世話になっている甲東教会は、信徒の方に場所を提供してもらって毎月1回、家庭集会をずっとやってきました。その方が高齢でもう体力的に無理になったので、引き継いで我が家で開催することになりました。

来宅される予定の方は全部で15名程度、車は3台。座布団、カップ&ソーサー、大きなポット、カトラリー、テーブル、紅茶、コーヒー、お菓子などを求め、家じゅうの椅子を動員、そして大掃除。写真は来客を待つ準備ができたリビングです。

伝道師の先生による使徒行伝の講義と質疑応答、老眼用の大きな文字で印刷されたレジュメ、信者でない私でも理解できる平易な内容(ラテン語や古代ギリシャ語が出てこない)でした。

難しい講義が終わった所でお茶とお菓子、そして音楽とおしゃべり。デュコマン・ジロゥとブレモン製マンドリン・フォーマット、ポリフォン、エロイカ、レジーナと一通り聴いてもらいました。案外受けたのが最も安価なオルガニート20。讃美歌を編曲した手持ちのカードを次々と聴いてもらいました。

参加された皆さんはアンティーク・オルゴールを聴く機会が少なかったようで、とても喜んでもらいましたが、メインの講義がかすんでしまったのはチト遺憾。

[660] 丸亀教会の献堂式 Date:2017-02-25 (Sat) <URL>
四国は香川県の丸亀市にある日本キリスト教団丸亀教会の献堂式に出席してきました。少し早く到着したのでうどん県のうどんを試食、さすがに旨い。

小さな教会ですが、天井と腰板に貼られた白木の杉が明るくて、白い漆喰の壁と相俟って清楚で素晴らしい(写真)。外壁も白く仕上げられており美しいのですが、背景の薄汚いビルが残念。

建てられてから50年経過した建物を南海トラフ地震に備えて建て替えられたそうです。教会員の数を聴いたら、これは大変な事業だったと思います。関西学院大学で45年ほど前に一緒に机を並べて勉強した友人は、会堂建設委員会のメンバーとして苦心しながら活躍していたことでしょう、私よりも一回り大きくなっての再会でした。

木造のためか音響が素晴らしい、50名ぐらいの参列者の歌う讃美歌と伴奏の柔らかいリードオルガンが会堂に美しく響き渡っていました。

[659] Date:2017-02-22 (Wed) <URL>
少し古い話ですが2/20の昼下がりに、近くにある視覚障害者を中心としたデイサービス「絆 キズナ」でオルゴールの演奏会をやりました。家内が通っている甲東教会の会員さんからの紹介です。

到着したらとても小さな施設、普通の文化住宅1棟分、コンサート会場は八畳の間ぐらいのダイニング。聴衆は全部で13名ほど、出演したのは小さい方のディスク・オルゴール(当日の主役 写真)とシリンダー・オルゴール2台、それにオルガニートが2台。この部屋では大きなポリフォン24インチは置けない。

やや高齢で視覚障害を持った方々なので、オルゴールの演奏はとても喜んでもらえました。昔の小学校唱歌、「埴生の宿」「庭の千草」「早春賦」「朧月夜」等やイギリス民謡のディスクを持って行ったのが受けました。シリンダー・オルゴールはだれも知らないようなオペラの一部ばかりなんですが、デュコマン・ジロゥの繊細なピッコロコ−ムの音、修理出来たてホヤホヤのブレモンの出す圧倒的なマンドリン・フォーマットの音にも感心してもらえました。

オルガニートはたったの20音なのですが、メロディーが単純なのでどなたも古い記憶をたどりながらハミングをされていました。また同じような所を紹介してもらえそうです。

[658] 修理中のマンドリン・フォーマット Date:2017-02-07 (Tue) <URL>
自慢のブレモン工房製マンドリン・フォーマットのオルゴールですが、まれに動かなくなることが有ります。ガバナー・ベーンを指で弾いても固くて動かない。何度か試しているうちに動くようになるので原因調査と修理をお願いしました。原因が判明したので別の用事を兼ねて工房まで見学に出かけました。ムーブメント(機械部分 http://kodemari.net/img3/p545)の修理は完全に終わっていました。マンドリン・フォーマットを象徴する長さ43.7pのシリンダーと左の低音部が82本、右の高音部が83本で合計165本の櫛歯に注目してください。

原因は一番大きな歯車(グレート・ホイール 写真)でした。かなり以前にグレート・ホイールの歯が事故で1〜2本欠損したようです。修理のためにグレート・ホイールに切込が入れられ、新しく作った2本ほどの歯が差し込まれました。所がグレート・ホイールに設けられている溝(ガリー)に新しい歯の下端が少しだけ突き出したようになっていて、時々ストッパーのピンがガリーをスムーズに通過できないことが有ったようです。何曲か演奏していたら稀にストッパーのピンが引っ掛かって動かなくなるようでした。ガバナーを強制的に数回転させると、その通過困難な所をストッパーのピンが通過して普通に演奏可能になります。グレート・ホイールの溝を旋盤で削りなおせば解決です。

そのほかにダンパーの調整、グリスの再充填、1本だけチップが折れていた櫛歯の差し替え、真鍮製ヒカリモノの研磨、ケースのお化粧と蓋の歪み修正をお願いしました。目標通り2月下旬までに完了予定で楽しみです。ケースは細かいサンドペーパーがかけられてから新しくシェラックニスで塗装され、往年の上品な艶 http://kodemari.net/img3/p546を取り戻していました。

[657] 西宮市大谷記念美術館の展示会 Date:2017-02-06 (Mon) <URL>
一昨日の話ですが市内の大谷美術館で開催されている「日本画にみる 四季のうつろい」展を見に行きました。公益財団法人西宮市大谷記念美術館は、西宮市が故大谷竹次郎氏(元昭和電極社長・現社名SECカーボン株式会社)より、土地建物、美術作品の寄贈を受け、そのコレクションを広く一般に公開するため、1972年に開館した美術館です。日本近代洋画、近代日本画、フランス近代絵画を中心とした当初のコレクションに加えて、阪神間を中心とする地元作家や版画の蒐集にもつとめ、現在では1000点以上の館蔵品を収蔵しています。

ここでは毎年1月から2月にかけて、日本画のコレクションを紹介する展覧会を開催されています。今年は「四季のうつろい」をテーマに、春夏秋冬の美しさ、移ろいゆく四季の風情を描いた作品約50点が展示されていました。川合玉堂、横山大観、菱田春草、上村松園など、美しい山水画、花鳥画、南画、美人画を堪能してきました。写真撮影禁止は残念、写真1は案内の絵葉書です。

1991年に全面的な増改築工事を行い、近代和風邸宅の良さはそのままに、水と緑の美しい池泉回遊式庭園を持つ美術館となりました。池の底は緑色の石(多分四国産の青石)で敷き詰められていて深い山の中で淀んでいる淵(写真)のように見えました。