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[662] オークション敗退 Date:2017-03-05 (Sun) <URL>
私がいつもウォッチしているオークションサイトで、スイスのジュネーブで操業していたニコル・フレール社製の古いシリンダー・オルゴールを見つけました。ニコルのオルゴールのチューン・シートには製造番号が必ず書き込まれています、またベッド・プレートには同じ番号が刻印されています。チューン・シートに関する文献(Musical Box Tune Sheets)によれば、この個体の製造番号27852によって1849〜1850年ごろの作品ということが分かります。

この個体のゼンマイはキーによって巻き上げるようになっていて、巻上げ方式がキーからレバー式に代わっていく過渡期のものです。ケースには綺麗なマーケットリーが施されています。埃除けのガラス製内蓋は有りません。

ニコル・フレール社は1815年ごろの創業で1879年までスイスのジュネーヴで操業していました。ニコル・フレール社純正品の製造番号は凡そ48,000までです。代表者の健康悪化に伴い1880年に経営者が交代し、本社が在庫品もろともロンドンへ移転しました。その後の生産は主としてパイラード社のOEMとなったようで、製造番号は50,000からにリセットされました。27852はニコル・フレール社が利益第一主義になる前の製品で、コレクターが熱心に探しているものです。

オークションは今日(3/4)の午前1:30頃に始まり、ロット256に達したのは午前3:30頃でした。ここで不覚、目ざまし時計をセットして寝たのですが、操作ミスで鳴りませんでした! 当然結果は不戦敗。900ドルで落札されていました。日本まで運ぶとバイヤーズ・プレミアム、運賃、消費税等を加算して合計20万円弱になります。この後に日本で点検と修理を行わねばなりません。うっかりしていた負け惜しみじゃないですが、私はデュコマン・ジロゥの良いオルゴールを既に買っているので、このニコルを買う意味は特にありません。

[661] 家庭集会 Date:2017-02-28 (Mon) <URL>
家内がずっとお世話になっている甲東教会は、信徒の方に場所を提供してもらって毎月1回、家庭集会をずっとやってきました。その方が高齢でもう体力的に無理になったので、引き継いで我が家で開催することになりました。

来宅される予定の方は全部で15名程度、車は3台。座布団、カップ&ソーサー、大きなポット、カトラリー、テーブル、紅茶、コーヒー、お菓子などを求め、家じゅうの椅子を動員、そして大掃除。写真は来客を待つ準備ができたリビングです。

伝道師の先生による使徒行伝の講義と質疑応答、老眼用の大きな文字で印刷されたレジュメ、信者でない私でも理解できる平易な内容(ラテン語や古代ギリシャ語が出てこない)でした。

難しい講義が終わった所でお茶とお菓子、そして音楽とおしゃべり。デュコマン・ジロゥとブレモン製マンドリン・フォーマット、ポリフォン、エロイカ、レジーナと一通り聴いてもらいました。案外受けたのが最も安価なオルガニート20。讃美歌を編曲した手持ちのカードを次々と聴いてもらいました。

参加された皆さんはアンティーク・オルゴールを聴く機会が少なかったようで、とても喜んでもらいましたが、メインの講義がかすんでしまったのはチト遺憾。

[660] 丸亀教会の献堂式 Date:2017-02-25 (Sat) <URL>
四国は香川県の丸亀市にある日本キリスト教団丸亀教会の献堂式に出席してきました。少し早く到着したのでうどん県のうどんを試食、さすがに旨い。

小さな教会ですが、天井と腰板に貼られた白木の杉が明るくて、白い漆喰の壁と相俟って清楚で素晴らしい(写真)。外壁も白く仕上げられており美しいのですが、背景の薄汚いビルが残念。

建てられてから50年経過した建物を南海トラフ地震に備えて建て替えられたそうです。教会員の数を聴いたら、これは大変な事業だったと思います。関西学院大学で45年ほど前に一緒に机を並べて勉強した友人は、会堂建設委員会のメンバーとして苦心しながら活躍していたことでしょう、私よりも一回り大きくなっての再会でした。

木造のためか音響が素晴らしい、50名ぐらいの参列者の歌う讃美歌と伴奏の柔らかいリードオルガンが会堂に美しく響き渡っていました。

[659] Date:2017-02-22 (Wed) <URL>
少し古い話ですが2/20の昼下がりに、近くにある視覚障害者を中心としたデイサービス「絆 キズナ」でオルゴールの演奏会をやりました。家内が通っている甲東教会の会員さんからの紹介です。

到着したらとても小さな施設、普通の文化住宅1棟分、コンサート会場は八畳の間ぐらいのダイニング。聴衆は全部で13名ほど、出演したのは小さい方のディスク・オルゴール(当日の主役 写真)とシリンダー・オルゴール2台、それにオルガニートが2台。この部屋では大きなポリフォン24インチは置けない。

やや高齢で視覚障害を持った方々なので、オルゴールの演奏はとても喜んでもらえました。昔の小学校唱歌、「埴生の宿」「庭の千草」「早春賦」「朧月夜」等やイギリス民謡のディスクを持って行ったのが受けました。シリンダー・オルゴールはだれも知らないようなオペラの一部ばかりなんですが、デュコマン・ジロゥの繊細なピッコロコ−ムの音、修理出来たてホヤホヤのブレモンの出す圧倒的なマンドリン・フォーマットの音にも感心してもらえました。

オルガニートはたったの20音なのですが、メロディーが単純なのでどなたも古い記憶をたどりながらハミングをされていました。また同じような所を紹介してもらえそうです。

[658] 修理中のマンドリン・フォーマット Date:2017-02-07 (Tue) <URL>
自慢のブレモン工房製マンドリン・フォーマットのオルゴールですが、まれに動かなくなることが有ります。ガバナー・ベーンを指で弾いても固くて動かない。何度か試しているうちに動くようになるので原因調査と修理をお願いしました。原因が判明したので別の用事を兼ねて工房まで見学に出かけました。ムーブメント(機械部分 http://kodemari.net/img3/p545)の修理は完全に終わっていました。マンドリン・フォーマットを象徴する長さ43.7pのシリンダーと左の低音部が82本、右の高音部が83本で合計165本の櫛歯に注目してください。

原因は一番大きな歯車(グレート・ホイール 写真)でした。かなり以前にグレート・ホイールの歯が事故で1〜2本欠損したようです。修理のためにグレート・ホイールに切込が入れられ、新しく作った2本ほどの歯が差し込まれました。所がグレート・ホイールに設けられている溝(ガリー)に新しい歯の下端が少しだけ突き出したようになっていて、時々ストッパーのピンがガリーをスムーズに通過できないことが有ったようです。何曲か演奏していたら稀にストッパーのピンが引っ掛かって動かなくなるようでした。ガバナーを強制的に数回転させると、その通過困難な所をストッパーのピンが通過して普通に演奏可能になります。グレート・ホイールの溝を旋盤で削りなおせば解決です。

そのほかにダンパーの調整、グリスの再充填、1本だけチップが折れていた櫛歯の差し替え、真鍮製ヒカリモノの研磨、ケースのお化粧と蓋の歪み修正をお願いしました。目標通り2月下旬までに完了予定で楽しみです。ケースは細かいサンドペーパーがかけられてから新しくシェラックニスで塗装され、往年の上品な艶 http://kodemari.net/img3/p546を取り戻していました。

[657] 西宮市大谷記念美術館の展示会 Date:2017-02-06 (Mon) <URL>
一昨日の話ですが市内の大谷美術館で開催されている「日本画にみる 四季のうつろい」展を見に行きました。公益財団法人西宮市大谷記念美術館は、西宮市が故大谷竹次郎氏(元昭和電極社長・現社名SECカーボン株式会社)より、土地建物、美術作品の寄贈を受け、そのコレクションを広く一般に公開するため、1972年に開館した美術館です。日本近代洋画、近代日本画、フランス近代絵画を中心とした当初のコレクションに加えて、阪神間を中心とする地元作家や版画の蒐集にもつとめ、現在では1000点以上の館蔵品を収蔵しています。

ここでは毎年1月から2月にかけて、日本画のコレクションを紹介する展覧会を開催されています。今年は「四季のうつろい」をテーマに、春夏秋冬の美しさ、移ろいゆく四季の風情を描いた作品約50点が展示されていました。川合玉堂、横山大観、菱田春草、上村松園など、美しい山水画、花鳥画、南画、美人画を堪能してきました。写真撮影禁止は残念、写真1は案内の絵葉書です。

1991年に全面的な増改築工事を行い、近代和風邸宅の良さはそのままに、水と緑の美しい池泉回遊式庭園を持つ美術館となりました。池の底は緑色の石(多分四国産の青石)で敷き詰められていて深い山の中で淀んでいる淵(写真)のように見えました。

[656] アンリ・シャルパンティエのクレープ・シュゼット Date:2017-01-31 (Tue) <URL>
今日は久しぶりに家内に連れられて市内の大谷美術館へ行ってきました。見てきた日本画の話は明日に回して(花より団子)、帰りに美術館の近くにある有名な製菓会社アンリ・シャルパンティエの工場直営の喫茶店で道草をしました。そこでクレープ・シュゼットが供されているのを発見。20年以上前に阪急電車岡本駅の近くで営業していたアンリ・シャルパンティで食べた時の思い出がよみがえってきました。

クレープ・シュゼットとはフランスのお菓子で、クレープに熱いカラメルソースや濃厚なオレンジジュース、コアントロー等をかけ、フランベしたリキュール(通常はグラン・マルニエ、フランスのオレンジキュラソー 写真の左奥)に浸したものです。

フランベとは調理の最後に香り付けのために行われるのですが、アルコール度数の高い酒(この場合グラン・マルニエ)をフライパンの中に落とし、コンロから引火させて一気にアルコール分を飛ばす調理法です。ここでは演出のためにワゴンで調理用具を席のそばまで運んできて、最後のフランベを目の前でやってくれます。夕方だと揮発したアルコールにガスコンロから引火した瞬間、青い炎がパァ〜っと上がって美しいものです。今回は昼間なので、シェフがブラインドを下ろしてくれましたが写真のように普通のオレンジ色の炎でした。

味は20年前と全く同じ、これで来客を案内できる所がまた一つ増えました。

[655] ブレモンのチューン・シート Date:2017-01-19 (Thu) <URL>
去年の11月3日と13日(日記参照)に思いがけない縁が有って、30年以上前からあこがれていたマンドリン・フォーマットのでかい(長さ70p)シリンダー・オルゴールをオークションで超超安値で落札しました。録音作業は12/3の日記参照。

  通しで録音  http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB16.m3u

ムーブメント(機械部分のことです)は特に問題がなかったのですが、蓋が大問題。作られて以来140年もの長い年月が経過したために、焼いたするめのように歪んでます。

蓋の裏側に張り付けられているチューン・シート(曲目リスト)は、なぜか上の両隅が切り取られています。当時の用紙には製造過程で硫酸アルミニウムが使われていましたが、空気中の水分と反応して硫酸になって、紙の繊維であるセルロースを長い時間の経過で加水分解し、紙をボロボロにしてしまいます。鋲を打っていた部分は酸化と乱暴な鋲の打ちこみで、酷い損傷を受けています。しかもプラスチックでラミネートされてます!

そこでカリグラファー(西洋書道家)の方に頼んで、チューン・シートの内容を筆耕してもらいました。アメリカから輸入したブランクのチューン・シート用紙をスキャナーでパソコンの中に取り込み、適宜拡大縮小して筆耕してもらったカリグラフとパソコンの中で合体させたのが写真です。厚紙にレーザープリンターで出力したら、予想通りの出来!・・・・・少し奇麗過ぎたかな?

残るは蓋だけ、明日から腕の良い指物(サシモノ)職人さんを探さねばなりません。

[654] MBSI日本支部機関誌のDVD化 Date:2017-01-14 (Sat) <URL>
私が所属しているオルゴールの愛好家団体「MBSI日本支部」は1998年に発足し、今年で19年の歴史を持っております。当初からずっと機関誌「自鳴琴」を発行してきて2016年末で61号になります。

1998年9月発行の創刊準備号(第0号)はモノクロ写真付きで、たったの10ページ。最新の2016年12月発行第61号でフルカラー、54ページ。写真は全て(2.3ギガバイト)を収めても半分近い余裕が残っているDVD。

2年ほど前に会員の皆さんから「古い記事を読もうとしても、なかなか探すことが出来ない」という声が上がりました。そこで「オークションカタログ等も含めて、全ての発刊資料を総目次と共に1枚のDVDに収めて配ったらどうか」という提案が有り、直ちに着手しました。

全部で73冊、総ページ数2,597ページ、総目次に現れた記事の数は487点。読めないような小さな文字で印刷しても8ページになりました。総目次作成作業も2年前に着手しましたが、なかなか思うように進みませんでした。手入力が嫌だったのでスキャナー+読み取りソフト+手修正という面倒な方法を採ったからかな?

目次のチェックをやっていると懐かしい写真、人、建物、記事、オルゴール等が次から次へと現れてサッパリ仕事が進みません。朝からかかって、先ほど封筒に入れる作業まで完了。

[653] あけおめ Date:2017-01-06 (Fri) <URL>
読者の皆様、あけましておめでとうございます。新年のあいさつが遅れてしまいました。

Glossaryのスクロールに問題が発生していましたが、このほどやっと原因が判明し修正しました。一時はサイトの全面リニューアルを覚悟していたのですが、しばらくはこのままで続行です。

もう今年は新規に自家用のオルゴールを買うことは無いと思います。残っている資金は長年温めていた新型オルゴールの開発に向けていきたいと思います。入手不可能と思っていたパーツがメーカーさんと技術者の方のご厚意で適価で分けてもらえましたので、一応の完成目標は今年一杯。私は1/12で69歳、これが最後のプロジェクトになるかと思います。

[652] ブレモンのチューン・シート Date:2016-12-07 (Wed) <URL>
11月25日に届いたブレモン工房製のマンドリン・オルゴールですが、蓋の裏に貼られているチューンシート( 曲目カード )が乱暴にハサミで切り取られていました。紙は酸性紙で150年近い経年劣化で茶色に変色し、脆くなって折れています。

そこでアメリカのディーラーさんから輸入した写真のリプロジェクションのチューン・シート用紙をスキャナーでパソコン内に取り込みます。つぎにカリグラファー( 欧文書道家 )の方に頼んで大きめの紙に下記の内容を筆耕してもらいます。それも同様にスキャナーでパソコン内に取り込み、両方をパソコン内で合成し、適当なサイズに縮小して厚紙に出力する予定です。
            Mandoline
             6 Airs
No.1 Martha - - - - - - - Air:Lorsqu a mes yeux
  2 Il Torvatore - - - - - Miserere
  3 Guillaume Tell - - - - Barcarolle
  4 Le Bleu Danube - - - Waltz by Strauss
  5 La Juive - - - - - - - Air:Dieu que ma voix
  6 One heart one soul - -Mazurka by Strauss
            14497

リプロダクションのチューン・シートが完成したら適当な鋲で蓋の裏側に打ちつけます、オリジナルのチューン・シートは保存用のプラスチック封筒に入れてケースの底に鋲で打ちつけておくつもりです。

今回はオリジナルのチューン・シートが残っていましたが、それでも確定には時間がかかりました。ドイツ語、フランス語、英語が混ざってます。自信がないのは1曲目のaが「Lorsqu &agrave; mes yeux」なのか「Lorsqu a mes yeux」です、フランス語に詳しい方のアドバイスをお願いしたいところです。

今回もマイミクのMaimaiさんには大変お世話になりました、ありがとうございます。

[651] ブレモンの録音 Date:2016-12-03 (Sat) <URL>
数日前に到着したブレモン工房のマンドリン・フォーマットですが、ストップ・メカニズムに問題が起こって堺の工房で調整をしてもらいました。ようやく録音開始。写真は哀れなチューン・シートでかろうじて解読できそうな予感。これはカリグラファーに頼んで奇麗に書き直してもらったものと交換し、オリジナルは箱の底部に貼り付けて保存する予定。

ケースのサイズは幅70p、奥行25.4p、高さ17p、シリンダー長は43.7p、重量は16.6kg。櫛歯は左の低音部が82本、右の高音部が83本の合計165本でマンドリン・フォーマット。

1曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB01.m3u

2曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB02.m3u

3曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB03.m3u

4曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB04.m3u

5曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB05.m3u

6曲目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB06.m3u

通しで http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BAB16.m3u

同音で調律された櫛歯が8本も有ります、これはスーパーマンドリン!? 連続音を生かした編曲はいかがですか?

[650] アンティークの椅子 Date:2016-12-02 (Fri) <URL>
16年前の話なんですが、今の家を建てるときに岡山の骨董屋さんでアンティークのステンドガラスと航海用トランク、電灯のシェードなどとともに古い椅子を3脚買い求めていました。座面の高さと奥行きが絶妙!

書庫での読書用にそのまま使っていましたが、やっと修復することになり完成しました。修復前は鋼鉄製のバネが組み込まれていて、とがったものが当たる感触が不快。背中に当たるクッションは藁で、はみ出していました。修復前の写真を撮っておくんだった。

修復はオリジナルを無視、クッション材と鋼鉄製バネはウレタンに変更、塗装は濃い色のワニス、ほぞのガタつきを修復。布は生成りの白で防水加工が施されていました。

修復に当たった工房の人によると、なかなか良い椅子で釘を使わずに、ほぞとほぞ穴だけで組み立ててあるそうです。それならば大事に使わねば。さっそく日曜日のオルゴール演奏会に使用。

[649] BAブレモン工房のオルゴール Date:2016-11-25 (Fri) <URL>
夕方、待ちに待ったBAブレモン工房製マンドリン・フォーマットのオルゴールが届きました。開梱して直ちにチェック、演奏は特に大きな問題なし、調律もおかしくなっていない。ゼンマイの巻上げはとても軽い、ガバナーを弾かなくてもスタートできる。

残念なことにケースが歪んでいる。左奥の足が浮いていてカタカタと音がするが、そこに薄板を挟んでシークレットブーツの予定。蓋は焼きスルメイカ程ではないが反っている。これの修繕は手強い、取り外した蓋を厚板とクランプではさんで1年計画で締め上げるか。

チューン・シートは酷く切り抜かれている、これはブランクのチューン・シートを買って、カリグラファーに筆耕してもらった内容とコンピューターの中で合体させてカラープリンターで厚紙に出力して蓋に鋲で貼る予定。破損しているオリジナルのチューン・シートはプラスチック封筒に入れて箱の底の下側に鋲で留めておくつもり。

サイズは幅70p( でかい )、奥行25.4p、高さ17p、シリンダー長は43.7p、重量は16.6kg。櫛歯は左の低音部が82本、右の高音部が83本の合計165本でマンドリン・フォーマット。以前手掛けた202弁には負ける。

ダンパーが必要以上に効いている部分が有ってクリアな音が出ない所が有る。これは後日修理しないといけない。今まで私は壊れたシリンダー・オルゴールを買ってきて、オルゴール工房にリストアしてもらうことが多かったのですが、今回は修理しなくても良い音が出ています、ラッキー!

落札価格はたったのUS$950、高い航空運賃( UPSでUS$651.70! )、オークション手数料18%( US$171 )、輸入時消費税5500円を合計しても20万円そこそこ。とってもいい買い物でした。

最初の曲は下記の通り、でも2〜6番目の曲は録音失敗、明日にでも再度挑戦です。
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/BABremond91.m3u

[648] 甥の結婚式 Date:2016-11-23 (Wed) <URL>
甥の結婚式に家内とともに招かれました。場所は大阪のはずれにある結婚式場、白い建物、明るいインテリア、高い天井、モダンなチャペル・・・・現代の結婚式場の典型でしょう。結婚式に呼ばれるのは久しぶり、今はどんなやり方なのか興味津津。

写真はチャペルのギャラリーに設置されていたオルガン。パイプオルガン風に仕立てられていますが、風箱が見当たらないので装飾パイプ付き電子オルガンなんでしょう。讃美歌を歌う参列者が少ないので、ものすごい大声で歌う聖歌隊6名付き。

式次第はプロテスタント風、でも教会で行われる結婚式とは少し違う。司式はヨーロッパ系の牧師さんor神父さんですが、日本語は少し危なっかしい。ところどころ聴き取りにくいのはラテン語なのか?

披露宴はヌーベル・キュイジーヌ、美味い美味い。田舎の結婚式と違って、お酒を強要されないところは大変快適。驚いたことにデザートはバイキング、ケーキを4つも取って恥ずかしい!

家内は亡くなった叔母さんからもらった留袖を着用するチャンスと喜んでいました。肖像権の関係で新郎新婦の晴れ姿を掲載しにくいのは残念です。

[647] マンドリン・フォーマットのリターンマッチ Date:2016-11-13 (Sun) <URL>
11/3に負けた( 日記参照 )マンドリン・フォーマットのオルゴールですが、未練たらしくライブ・オークションで負けたのを確認するべく、早朝( 今朝の2時半ごろ )オークションサイトを眺めていました。実は11/3に入れたビッドは、親切な負けの通知を受け取っていました。

いよいよお目当てのロット番号156( 写真 )登場、アレレ私のビッドが生きてる! しかも勝っちゃったぁ!! それも11/3に入れたお小遣いの上限額ではなくて、もっと下の方で!!! これは私の入れた上限額に達するまで会場のライバルに対して、システムが自動的に少しずつビッドを上げてくれているからです。

多分11/3に私に勝った人が辞退、逃走をやったんじゃないでしょうか? そうだとライバルはアメリカのペンシルバニア州ハリスバーグ( 衰退してしまった工業都市で人口5万人 )にある不動産屋さんのオークション会場の人だけ。

170本程の櫛歯はすべて健全らしい、機構的にも問題なし、ケースも蓋の反り以外は損傷無し、ボロボロだけどチューン・シートが残されている。これは実に真にラッキー。修理はスプリング・モーターにグリスを補充する程度で終わりそう。蓋の反りを修理できる匠を探さねばなりません。

今月中には我が家にやってくるかな? 到着次第Upしますね、できれば録音と一緒に。

[646] 気になるオルゴール 5 Date:2016-11-03 (Thu) <URL>
また気になるオルゴールを見つけました、今度は看板偽りなしのマンドリン・フォーマット。メーカーはジュネーブで操業していたブレモン( Bremond )、製造番号は14497で文献によれば1895年頃の作品、ケースの幅は27インチ3/4≒70pとでかい。6曲入りで櫛歯の数はおよそ170本も有るので、きっと素晴らしい演奏を聞かせてくれるものと思います。奇跡的に破損したチューン・シートが残されていて、3曲は知っている曲です。

機械的には問題が無いようですが、残念なことに蓋がかなり反っていて修理は困難でしょう。

出品しているのは銃器や不動産、美術品が専門のオークション・ハウスのようです。価格はとても安い、多分終了間際に結構な金額まで暴騰することでしょう。

これは欲しい! 一応安いビッドを入れておきますが、コンピューターを介してリアルタイムのオークションに参加するつもりです。でも負けるでしょうね〜。

[645] 気になるオルゴール 4 Date:2016-11-02 (Wed) <URL>
また気になるシリンダー・オルゴールがオークションサイトにUpされていました。かなり大きなオルゴールで、美しいケースの幅が30インチ( 76p )も有ります。

櫛歯は3枚、つまりサブライム・ハーモニーのようです。写真2の曲目インジケーターから判断して10曲入り。う〜〜ん、10曲かぁ〜、中身が薄いだろうな〜、4曲だったら買うのに〜ぃ。

ネット上の説明ではシリンダーが回転しないとのことです。それは当然で、この写真( http://kodemari.net/img3/p530 )の右端にガバナーが見当たらなくて、取り付け穴だけが残されています。修理費用としてガバナー新作費用を最低4〜5万円余は余計に見ておかねばなりません。ランを起こしているか疑っています。先方に問い合わせたところ、ピンも無事、ちゃんと動くなんていう有りえない回答が送られてきました。

そこに現れたのがこの写真( http://kodemari.net/img3/p531 )のオルゴール( ガバナーだけを部品取り )、火災に逢って写真の右側( ゼンマイ側 )が焼損したオルゴール( ガバナーは無事 )がオークションサイトにUpされていました。でも早々に140ドル( 15,000円程度 )で落札されてしまいました。

買う気を下げてしまうことが3件も続いたので、今回は見送りです。

[644] デュコマン・ジロゥの録音 Date:2016-10-23 (Sun) <URL>
修復が終わって手元に戻ってきたデュコマン・ジロゥ製シリンダー・オルゴールですが、このほどやっと録音が出来ました。今回はTASCAMのICレコーダーで収録し、フリーソフトのAudacityで編集しました。テイク1は共鳴箱にオルゴールを載せて共鳴箱の開口部にマイクを突っ込んで収録しましたが、音がわんわん!で失敗。テイク2は三脚にレコーダーを取りつけて収録したら、距離のせいかボリューム不足で失敗。テイク3は写真のように藁で作られた柔らかいコースターの上にICレコーダーを載せて収録、3回目でやっと成功。

修復前の状態と比較してかなりの改善が聴きとれます。朗々と鳴る低音が収録出来ていない、高音部のきらきらした音のボリュームが小さいなどの録音に由来する欠点が耳に付。曲名は奇跡的に残っていたチューンシートとMaimaiさんからの情報です。

1曲目 連隊の娘
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-1.m3u
2曲目 ラ・ファヴォリータ  オススメです。
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-2.m3u
3曲目 セビリアの理髪師
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-3.m3u
4曲目 ノルマ
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-4.m3u
5曲目 ラ・ファヴォリータ
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-5.m3u
6曲目 ルクレツィア・ボルジア
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-6.m3u
1〜6まで通しの演奏
http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/DGirod02-All.m3u

どれもこれも聴きなれない曲なんですが、何度も聴いていると次第に曲の魅力がわかってくるような気がします。

次なる作業は折れて破れたチューン・シートの修繕、年内目標で古典籍復元の専門家に依頼します。

[643] MBSI日本支部秋の大会3 Date:2016-10-22 (Sat) <URL>
MBSI日本支部秋季大会の最後は萌木の村の近くにあるオルゴール工房の見学会。今回は2回目の訪問、前回は2013/6/9でした。

写真は修理用の枠に取り付けられたベル付きポリフォン22インチのムーブメント。この機種はベルを打つハンマーの強さの調整が重要で、裏からも作業できると能率が上がるのでしょう。日本で聴けるベル付オルゴールは櫛歯の繊細な音に比べて、ベルの音が圧倒的に強すぎる例が多いように感じます。調整すれば素晴らしい音になるのですが。

隣の屋には調律を行う作業台が在り、ピーターソンのストロボ・チューナーと、リサージュ図形で調律するオシロスコープが有りました。

リビング兼ショウルームではミラの12インチが登場。聴かせてもらう前は「なんだ12インチか、小さい」と否定的でしたが、鳴らしてもらうと驚き。やはり私の持論である「オルゴールは編曲」を再認識です。ミラはもともと音質がいいのですが、それを忘れさせるぐらい巧みな編曲で語りかけてくれました。

[642] MBSI日本支部2016年秋の大会2 Date:2016-10-21 (Fri) <URL>
「すわのね」の見学と日本電産サンキョーオルゴールでの会議の後は清里のホール・オブ・ホールズ萌木の村で恒例の演奏会。次から次へと収蔵されているオルゴールやオーケストリオン、自動演奏オルガンを演奏してくださったようです。ただし私は幹事なので写真を撮ったり演奏を聴いたりする余裕は有りませんでした。写真は展示されていたオルガニートを改造したオルゴールの一部です。

演奏会が始まる前に、萌木の村が経営しているレストラン・ROCKの火災お見舞いを贈るセレモニーを行い、代表者の再建にかけた決意を聴くことができました。

10数年ぶりの試みとしてマート( 内輪の販売会 )を行いました。私はシリンダー・オルゴール3台、15インチのディスク・オルゴール1台と書籍を若干出品しました。幸いポリフォンの15インチのディスク・オルゴールと書籍が売れて、売り上げの10%をROCKのお見舞いとして贈ることができました。これは今回限りの約束ですが、出品者の中には売上全額をお見舞いにと差し出された方もおられました。このポリフォン15インチは依頼を受けて輸入したもので、キャンセルとなって手元に残っていたものです。「売れてラッキー!」と思っていたのですが、居合わせたプロの方から「市価の1/3以下」と言われてがっくり、買われた方は大喜び!

[641] MBSI日本支部2016年秋の大会1 Date:2016-10-20 (Thu) <URL>
かなり古い話ですが10/1〜2の日程でMBSI日本支部秋の大会が諏訪と清里で開催されました。

初日はまずオルゴール博物館「すわのね」、奏鳴館だったころと比べて外壁も内装も明るくなっていました。新しい試みとしてプロジェクション・マッピングとディスク・オルゴールを使ってプロの女優三本美里さんが劇『ソフィとオルゴールたちの長い夜』を演じてくれました。

写真はごく少数作られたオルゴール時報装置で、写真で見られるように電動式に改造されたオルゴールの実物を組み込まれていました。戦後からずっと作られ続けていて外貨獲得に大活躍したオルゴール付きテレフォン・レストなど、以前と違って三協精機の歴史にかかわる物の展示が充実していました。

すわのねでの後で日本電産サンキョーの本社へ移動し、役員さんや企画担当の方々から今後チャレンジしていくことなどの説明が在りました。その中で我々からも建設的な意見が出ていたと思います。

[640] 貸し工房 Date:2016-10-19 (Wed)
ネットをうろうろしているとメイカーズという貸し工房を見つけました。実使用時間が1か月24時間以内で借り賃が月14,000円程度です。貸してもらえる機材はNCルーター、レーザー・カッティングマシン、3Dプリンターなどです。残念ながら旧来の旋盤やフライス盤は在りませんでした。

この写真( http://kodemari.net/img3/p524 )の右側はNCルーター、鋼材を加工する場合は刃物は自前で準備だそうです。本来は木材やプラスチックの板を加工する機械なので、能力的にどうかな? キリコの始末はできるのかな?

この写真( http://kodemari.net/img3/p525 )はレーザー・カッティングマシン、大中小と各種取り揃え。オルガニートのカードを加工するのには最適。しかしこのマシンはpdfのデータを読み取れないので、自前でMIDIからコーレルドローへ変換するインターフェイスのソフトを開発しなければなりません。高いだろうな〜!

ともかく、何ができて何が不得手なのか分かってきて、有意義な無料見学会でした。

[639] ニコルのリストア 9 Date:2016-10-18 (Tue) <URL>
9月8日にオランダのニコ・ウィーグマン工房から戻ってきたニコル・フレール製のオルゴールですが、やっと録音が終わりました。オルゴールは昨日の朝一番でオーナーの手元へ旅立って行きました。

1曲目から順番に6曲です。
1番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-1.m3u
2番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-2.m3u
3番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-3.m3u
4番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-4.m3u
5番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-5.m3u
6番目 http://kodemari.net/recitalidx.html/../mp3/m3u/Nicole01-6.m3u

低音が豊かで柔らかい初期型の音です。ニコル・フレールのシリンダー・オルゴールは製造番号が2万番台が音楽として優れていると言われていますが、この個体はもう少し古い19167という製造番号です。箱は未修理のために痛んでいますが、音は立派! 音量が小さいので、深夜に一人で抱え込むようにして聴くのがベストでしょうか。やや地味な曲ですが、何度も聴いているとじわ〜っと魅力が湧き出してきます。私のパソコンのスピーカーがとても貧弱なので、どれぐらい魅力をお伝えできるのでしょうか??

残念なことに曲名がわからない。5番目の曲はMaimaiさんからの情報では「ベッリーニ作曲 歌劇「清教徒」より あなたの優しい声が Qui la voce」とのことです。

[638] 5台のシリンダー・オルゴール Date:2016-09-29 (Thu) <URL>
10/1〜2の日程で開催されるMBSI日本支部秋季大会の準備と機関誌の編集作業でとても忙しくて日記をサボっておりました。今回はマート( クラブのメンバー同士で売買 )を試行してみます。アメリカのMBSI本部の大会では、毎回人気の催しなんですが、事務手続がややこしくて幹事の引き受け手がいませんでした。そこで今回は簡単にやろうということで、クラブとしては取引に関与しない、決済はお互いにその場で現金、場所とテーブルだけ提供、出店料は徴収しない、終了後ただちに撤収、という条件です。

言い出しっぺの私が盛り上げないといけないので、知人などからも販売可能なオルゴールや書籍、CDなどをかき集めました。

その結果手元にアンティークのシリンダー・オルゴールが5台も集まりました。写真1の手前左はメーカー不詳のベル付きシリンダー・オルゴール、奥中央はベル付きブリタニア製オルゴール、手前中央はニコル・フレール製1840年頃の古いオルゴール、奥右はメーカー不詳のセミ・マンドリン?、手前右はデュコマン・ジロゥ製1850年頃のオルゴール。

ニコル・フレールは大切な預かり物、デュコマン・ジロゥは気に入っているので販売できませんが、残りの3台をマート会場に持参するつもりです。ただし5台全部を秋季大会会場まで運んで、MBSI日本支部会員の皆さんに聴いてもらうつもりです。

[637] ニコルのリストア 8 Date:2016-09-08 (Thu) <URL>
オランダの職人さんに復元修理を依頼していたニコル・フレール製のシリンダー・オルゴール( シリアルNo. 19167 1840年頃の作品 )が完成して我が家に到着しました。私が送った箱を大量のクッション材と共に一回り大きな段ボール箱に入れて戻ってきました。シリンダーは不用意に動かないよう、写真のようにシリンダーとブラケットの間に細い木材をはめ込んでいました。

ムーブメントはピカピカ、職人さんは木工をやらないので箱は送った時のままです。箱の蓋は後世の補充、箱の正面は破損した左上部分が三角形に切り取られて別の木材で修理( 腕は良くない!)されています。ゼンマイの横に付いている一番歯車が蓋に当たって、傷を付けています。左のフラップは構造を理解していない人が修理したのか、蝶番とその取付部分が無い。

前回同様、修復にかかった詳しい時間の報告書も送られてきました。先方は「修復作業に満足したら代金を送ってくれ」なんて言っています。もちろん大マンゾクなのでさっそく郵便局経由で送金手続きを実行しました。

予想通りの初期ニコル・フレールの音で、低音が良く出ているが音量はとても小さくて上品。低音はPCの安いスピーカーでは再現困難というよりも全然聴こえない。有用な説明書も一緒に送られてきました。明日は録音と共に説明書の内容を紹介したいと思います。

[636] ニコルのリストア 7 Date:2016-08-30 (Tue) <URL>
オランダのニコさんに頼んでいるニコル・フレール製のオルゴールですが、完成して昨日航空郵便で発送されたそうです。目標はクリスマスと言ってたのにものすごく速い!

トラッキングナンバーを教えてもらったんですが、サイト表記がドイツ語なのが残念、英語に切り替えられないようです。郵送料は7,500円程度。順調だと今週中に到着かな?

請求書もメール添付で届きましたが、ニコさんはよっぽど誠実なのか、「結果を聴いて満足してから支払って」と言ってます。でもここで不満だったら世界中どこに依頼しても不満と思いますが〜。復元修理には60時間必要との見積でしたが、実際にかかった時間は66時間でした。しかし当初の見積どおり60時間分しか請求してきませんでした。

[635] ニコルのリストア 6 Date:2016-08-24 (Wed) <URL>
ニコル・フレール社製シリンダー・オルゴールの進捗報告です。写真は出来上がったオルゴールでYouTubeのスクリーンショットと完成したニコル・フレールです。
  
今回の作業は櫛歯の調律です。オルゴールが到着したときの調査で、調律は低音側の数本が少し低いことを除いて酷く狂っていませんでした。この誤差は錘の錆と歯のピッティング( 錆による小さな穴 )が原因です。彼によると今回の様な少ない本数( 3本程度 )の調律は容易な作業です。ダンパーの整備とチップの研磨調整による調律の狂いはほとんど起きませんでした。

取り替えた新しい歯は、とりあえず低い方の隣の櫛歯と同じ高さに調律し、演奏を聴きながら再度調律をするそうです。どの音に調律すべきか分らない場合は、その櫛歯と同じタイミングで弾くピンを探し出し、同じタイミングで鳴らされる櫛歯の音を参考にします。同じタイミングで鳴らされる音は1オクターブ高いまたは低い音の可能性が有ります、少なくとも不協和音ではないはずです。このオルゴールの場合、コームベースに調律の助けとなる記号は全く書かれていませんでした。

演奏している曲名がわからない場合で、より多くの櫛歯を調律しなければならない場合も、原理は同じで残るのは根気の問題となります。先ほど調律表が送られてきました、基準Aは426Hzと、大変低いのですが、当時のニコル・フレール製オルゴールでは普通のことだそうです。

約束と違ってえらく早いのですが、修復作業が一応完成しました、ここまでで約66時間かかったそうです。どうもニコ・ウィーグマン氏は新鋭ビデオ機器の操作が苦手のようで2回も収録したそうですが、その録音には満足していません。とりあえずYouTubeにUpしてくれました。ただし箱は酷い状態ですね、蓋( 新しい )と左側のフラップ( 蝶番が無い )は後世のインチキ修理。これは木工作業を日本で実施するため未着手。予定ではもう1週間ほど彼の手元に置いて最終調整を行うようです。

私には4曲とも何という曲なんか全くわかりません、皆さんはいかがでしょうか? ニコ氏はイギリスの民謡らしいと言ってますが。

あと2〜3週間ほどで手元に届くと思います、これは楽しみ。

[634] ニコルのリストア 5 Date:2016-08-19 (Fri) <URL>
またニコ・ウィーグマン氏の工房からニコル・フレール社製シリンダー・オルゴールの進捗報告が入りました。写真1
( http://kodemari.net/img3/p514 )は出来上がった補充用の歯と切込の入った櫛歯、写真2( http://kodemari.net/img3/p515 )は半田付け直後、写真3( http://kodemari.net/img3/p517 )は完成した櫛歯のクローズアップ。

折れていた櫛歯3本の補充、ニコ氏程の腕になると写真3のクロ−ズアップでも、接合部分( 矢印 )が微かにしか見えないように綺麗に半田付け出来ます。これは切込の幅と歯の幅が同じに仕上げられていて、タイト・フィットになっているためです。冷えてから研磨すると鋼材と全く同じ色になってしまう専用の半田が有ります。

ダンパーの取替作業は完了。7/26の日記に書いてある高音端2本の下向きに曲がった櫛歯( おそらくニコル・フレールの手で修理がおこなわれたと推定 )は修正しました。曲がった櫛歯の修理は、熱処理が行われた折れやすい材質なので、かなり難しい作業です。

チップ( 櫛歯の先端 )の中で中音と低音の2か所が古い時代に修理されています。ニコ氏はもう少し綺麗に修理できるそうですが、再修理は見送り。チップの研磨とダンパーの取替が行われました。

ベルギーで行われるアンティーク・フェアへ買付に出かけるため、櫛歯の調律作業は日曜と月曜に行う予定です。このフェアでは2年前に素晴らしいボーゥジィ( Bordier )製のスナッフボックスを、とても安価に入手できたそうです。

[633] ニコルのリストア 4 Date:2016-08-16 (Tue) <URL>
ニコ・ウィーグマン氏の工房でお願いしているニコル・フレール社製シリンダー・オルゴールの進捗報告が入りました。写真は取り換えられた旧パーツ。

輪列( 時計用語で歯車の集合 )の修理が終わったようです。予想以上に摩耗状態が悪く、ニコル・フレール製に恥じないレベルに復元するのに45時間も費やしました。ゼンマイの中心軸は新たに作って交換したのでブッシュを軸穴に入れるような姑息な方法ではなくて、完全な修理となりました。ラチェットの部品、ゼネバストップのクロスも交換。ゼンマイは以前に取り替えられていたようですが、幅が少し広過ぎるのと、中心軸との取り付け部分に早くも亀裂が入っていました。香箱( ゼンマイが入っている円筒 )に余裕が出来るように新たなゼンマイと交換。

ガバナー・シャフトは健全、しかしピニオンが少し小さくてダメ。ピニオンの位置を移すなど工夫したがいまいち。仕方なく輪列全てを交換、このオルゴールは初期の物なので規格品のピニオンが使えないので、古いオルゴールから取り外して保管していたパーツを再利用。

このようにして輪列を全て交換したので、全てが軽く動くようになりました。そのためゼンマイはもう一段幅が狭くて弱い物に交換して、香箱に余裕を持たせるようにしました。この次の作業は櫛歯の復元修理と調律です。

さて曲目もわからないオルゴールの櫛歯をどのようにして調律するのでしょうか? オルゴールの櫛歯は必要な音は複数あり、不要な音は無いという特徴が在ります。しかもかなりのストレッチ( 低音は理論値よりも低く、高音は理論値よりもかなり高く調律 )が掛かっていると思います。